Music's Gonna Set Me Free...
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先頃発売されたEL&P「Brain Salad Surgery」が表紙の「ストレンジ・デイズ」誌8月号を読んでいてふと目に止まったのが「ウィル・オウズリー」の文字。そういえばオウズリーは今何やってるんだろうか、と思って読み進めていくと、なんと4月30日にナッシュヴィルの自宅で自殺した(享年44歳)という文章で締められており、このエントリーを書いている今もとてつもないショックを受けています。自殺の理由は明らかになっていないためこれ以上の言及は避けますが、なんともやりきれない気分でいっぱいです。プログレとメタルとクラシック・ロックとニッチ・ポップがひとつの誌面に同居する「ストレンジ・デイズ」の編集方針同様、僕もメタルやプログレの他にJELLYFISHMIKATHE MONTROSE AVENUEなどのポップ・ミュージックを好んで聴いていますが、その中でウィル・オウズリーがOWSLEY名義で'99年にリリースしたセルフ・タイトルの1stアルバムは個人的にはJELLYFISH「Spilt Milk」に並ぶオールタイム・フェイヴァリットということで、今回は彼への追悼にかえてこのアルバムを取り上げたいと思います。

オウズリーは地元の友人であったベン・フォールズ(BEN FOLDS FIVE)のツテで知り合ったミラード・パワーズと共にTHE SEMANTICSを結成し、'93年にGeffenと契約して「Powerbill」というアルバムを制作しますが何故かお蔵入りとなり、解散後の'96年に日本のみでリリースされました。その後多くのセッション・ワークをこなして得た資金でスタジオを作り、2年もの歳月をかけて制作されたソロ・デビュー作となる本作は、日本盤の帯に書かれた「今世紀最後のメロディ・メイカー」というキャッチが伊達ではない、珠玉のメロディが満載された捨て曲なしの傑作といえるものです。THE SEMANTICS時代の持ち曲のリメイクとなる"Coming Up Roses""The Sky Is Falling"も含め、奇をてらうことなく、ただひたすらに良い曲を書くという一点のみにこだわった姿勢が何よりも素晴らしく、特に"Sentimental Favorite"は歌詞も含めて泣ける、梅雨時の憂鬱な気分に聴くには最適の1曲です。他にはラストの"Class Clown"も気に入ってよく聴いていました(どちらもYouTubeに動画が上がってないのが残念!なお日本盤にはこの後ボーナスとしてRAMONESへのトリビュート・ソングだという"Mess With Me"を収録)。彼の「最高のメロディが見つかるまでレコーディングしない」「1年以上かけて歌詞を書く」という徹底した完璧主義は、次作となる「The Hard Way」のリリースまで実に5年ものスパンが空いたことでもわかるでしょう。その次作は少しばかりダークでメロウな色合いが増してはいたものの、メロディの輝きは随所に光っていました。それからはや6年、そろそろ新作が出てもいい頃ではないかと思っていたところにこの悲報。派手さはないけれども確実に聴く者の心を捉える、ニッチ・ポップを絵に描いたような存在であったウィル・オウズリーの死はポップ界における多大な損失といっても過言ではないでしょう。

Rest In Peace, Will Owsley...



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