Music's Gonna Set Me Free...
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YESのほぼ全タイトル瞬殺に端を発する新規リマスター+高音質CD化+国内LP初回盤の帯復刻という“紙ジャケ再発・勝利の方程式”ですが、今回ユニヴァーサルは1つ前のエントリーでご紹介したリック・ウェイクマンの他にBLACK SABBATHでもこの方程式を踏襲しました。特にSABBATHの場合は帯付きのオリジナルLPは中古盤屋の店頭はおろか、ヤフーオークションなどでも殆ど見かけることができないため、テイチク、ビクター、ストレンジ・デイズ、ストレンジ・デイズSHM-CDに続いて実に5回目の紙ジャケ再発となる今回はまさに決定版といえる形になったのではないでしょうか。しかし、そのラインナップの中で最も早く店頭から姿を消したのがオリジナルSABBATHのカタログ中でも特に評価の低い本作であったというのはなんとも皮肉なものを感じます。恐らく本作が紙ジャケ化されるのは初めてだったからだと思いますが、こういうことになるなら(今回何故かラインナップから漏れた)「Never Say Die」も出しときゃよかったと、今頃ユニヴァーサルは思っているのではないでしょうか。

本作の帯でSABBATHは「パープル、ツェッペリンと並ぶブリティッシュ・ハード・ロックの御三家」と称されていますが、唯一来日公演を行わなかったことと、音楽的に日本人好みの明快さに欠けていたもあり、当時日本における評価は他の2組に大きすぎるほどの遅れをとっていました。なにしろ本作のリリース当時の「ニューミュージック・マガジン(現ミュージック・マガジン)」誌'76年12月号のレビューでは
「音楽の内容よりも話題先行でブリティッシュ・ロック界を泳いできたブラック・サバス」
「ヴォーカルがなんともいやらしい」
「ベテラン・ハード・ロッカーがこの調子じゃ、今後安心してまかせておけませんなぁ」
と見事なまでに酷評されています。実はSABBATH「Paranoid」リリース後の'71年4月に来日公演を行うことになっていましたが、これがトニー・アイオミの病気を理由にキャンセルされ(一応そういうことになっていましたが、後にアイオミは「日本に行くなんて聞いてねえよ」とこの話そのものを否定)、その後オリジナルSABBATHとして日本の地を踏むことはありませんでした。もし'71年の段階で来日していれば、現在に至るまでの評価は大きく違ったものになっていたのではないでしょうか。

で、本作の話に戻ると、キーボードやストリングスを多用したアレンジと、それまでのSABBATHらしいダークネスが音楽、歌詞の両面で後退してよりオーソドックスなHRスタイルに移行したことがファンの反発を買いましたが、それで評価が落ちることはある程度仕方ないとしても、作品単体としては良い曲が多数収められた好盤といえます。オジーは本作がアイオミ主導で作られたことを最大の間違いと断言し、チャート・インすらしなかったこともあって本作をもってオジーは一時バンドを脱退することになります。しかし皮肉にも本作のキャッチーなスタイルは確実にソロ転向後のオジーの音楽性に受け継がれており、今となってはある意味オジーにとってのミッシング・リンク的な役割を果たしている1枚といえるのではないでしょうか。
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