Music's Gonna Set Me Free...
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
patto.jpg
先日TEMPESTのエントリーでアラン・ホールズワースについて書きましたが、その流れで次はホールズワースの後任としてTEMPESTに加入したオリー・ハルソールについて書いていこうと思います。TEMPESTではヴォーカルも兼任し、テクニカル・ジャズ・ハード・ロックだった音楽性を一気にポップな方向性に移行させましたが、ハルソールといえばやはり、ホールズワースに一切引けをとらないギターの腕前を特筆すべきでしょう。そのテクニックとセンスを世に広めたのがPATTOです。

元々モッズ系ビート・バンドだったTIMEBOXがキーボーディストの脱退を機に、自身の音楽を追求すべくヴォーカリストのマイク・パトゥの名をとってPATTOと改名し、'70年にVertigoから本デビュー作をリリースしました。一般的にはブルース・ベースのHRと呼ぶのが通りがいい音楽性ですが、そこにユニークな質感を持ち込んだのがハルソールのジャズをベースとしてブルースからR&Rまでを自在に行き来するテクニカルなギター・プレイ。彼のスリリングながらもあくまでもクールなソロとパトゥのソウルフルな熱唱の絶妙なコントラストがそのままバンドのイメージを決定づけています。後半に進むとジャズ色がさらに強まり、リズム・セクションもテクニカルなプレイを繰り出してきます。特に"Money Bag"やCD化の際に追加された未発表曲"Hanging Rope"における長尺のジャズ・インプロヴィゼーションは圧巻の一言。単にジャズ・ロックというにはエッジが強く、またブルース・ロックというタームから連想される泥臭さとも距離を置いたスタイリッシュなイメージですが、そこには確かなロック・スピリットが存在するという、同時代のHRバンドとは一線を画した個性的な音を作り上げています。よりファンキーな色合いを強めた次作「HOLD YOUR FIRE」が一般的には代表作とされ、個人的にも良いアルバムだと思いますが、当ブログ的には本作を押します。ハルソールがここで築き上げた音楽性は後に加入するTEMPESTにも持ち込まれることになります。

しかしこのバンドは本作の高度な音楽性に全くマッチしないシュールなジャケットが災いしてか過小評価の憂き目に遭い、以後もその評価を覆せぬまま、4作目をお蔵入りにして'73年に解散しました。ハルソールはTEMPEST解散後の'75年にパトゥと再合流してBOXERを結成しますがこれもわずか2年で脱退、その後はTHE BEATLESのパロディ・バンドTHE RUTLESを経てケヴィン・エアーズの片腕として活動を続けましたが、'92年に心臓発作のため急死しました。一方のパトゥも'79年に咽頭がんのため死去、英国B級ハード・ロックの名コンビが既に2人とも他界してしまったのは大きな損失としか言いようがありません。
スポンサーサイト
コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
http://episode666.blog21.fc2.com/tb.php/372-3c1d6de7
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
この記事へのトラックバック
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。