Music's Gonna Set Me Free...
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RATING: 8/10

フィンランドのメロドラマ・ロック・バンド(勝手に命名)が80年代のアメリカンHR全盛を支えたデズモンド・チャイルドをプロデューサー兼共同ソングライターに迎えて制作した3年ぶりの7作目。前作でラウリ・ヨーネンの哀愁ヴォイスに特化した路線にフォーカスしてきましたが、日本盤ライナーによればデズモンドがバンドのファンだったということもあり、もはや誰が関わろうともヨーネンの声が存在する限り曲の方向性が変わるはずもなく、デズモンド起用の効果はよりゴージャスかつ幅広い層に向けられたアレンジに表れているような気がします。これにより表層的な重さが前作より薄れたため、即効性という点では一歩後退した感もありますが(僕も最初に聴いた時はやや地味かと思いました)、逆に聴き込むほどに良さが染み渡ってくる仕上がりとなっています。

日本盤には"Livin' In A World Without You"の、J-WAVEあたりでかかってもおかしくない都会的なリミックスを含む2曲のボーナスが追加されていますが、それよりも外盤シングルのB面に入っている"Livin'~"のアコースティック・ヴァージョンが秀逸。まるで韓流ドラマの主題歌かっていうぐらいに掛け値なしに泣ける。何故これを日本盤ボーナスにしなかったのか、それが本当に悔やまれます。これを日本未発表のまま埋もれさせるにはあまりに勿体無いので、下のYouTube動画でどうぞ。

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From CDJournal.com

ワーナーミュージック、BMGジャパンに続き、遂にEMIミュージックもSHM-CDに参入です。12月10日にジェフ・ベック、THE BEACH BOYSTHE BANDなどのアルバム30タイトルを一挙SHM-CD化でリリースすることになりました。EMIはSHM-CDとほぼ同規格の高音質CDであるHQCDの開発に関わり、HQCDの作品も何作かリリースしていただけに、主戦場のロック/ポップスもHQCDでいくかと思っていたところに、これは思わぬ展開を見せましたね。

最初にZEPPURPLEを紙ジャケで出して勝負に出たワーナーとは違い、EMIBMGと同様、自社カタログ中の名盤(ラインナップに偏りはありますが)を年末商戦に投入して様子を窺おうといったところでしょうか。しかし先日紙ジャケ版が再プレスで出たばかりのBEACH BOYSTHE BANDがまた出るというのはどうにかならないのかといったところでしょう。しかしEMIには紙ジャケ界でも最大級のプレミア度を誇るPINK FLOYDという持ち駒があり、さらにはQUEEN、そしていずれは(Appleが許せば)THE BEATLESの“リマスター+紙ジャケ+SHM-CD化”という最強無敵の合わせ技にもっていこうという野望を持っていそうなだけに、今後の展開には目が離せません。

SHM-CDというとその順調な成果の一方で、「配信に客持っていかれてCDが売れないから、大して音質の違いがよくわからないSHM-CDにかこつけてCD値上げして悪あがきしてるだけだろ」「どうせSACDが定着するまでの過渡期のCDだろ」と揶揄する評判もよく聞かれますが、携帯デジタル・プレイヤーにはない、“普通の”CDプレイヤーで聴くことのアドヴァンテージを提供していることは間違いのないところであり、それがユーザーに受け入れられたと解釈しています。その波にレコード会社が次々乗っていくのは当然の流れと言えるのではないでしょうか。

でもやっぱり、ソニーだけは死んでも絶対SHM-CDには参入しないんだろうなぁ。
さあ、今年もやってきました、メタルの祭典「LOUD PARK」。無事3年連続の参戦を果たすことができました。本当は2日間行きたかったのですが仕事の都合により初日のみ、さらに途中からとなってしまいました。昨年最高のライヴを見せてくれたMACHINE HEADが2日目に組み込まれたのが本当に残念です。2時過ぎに会場入りしてまずグッズ売り場に行ったら既にオフィシャルTシャツとCARCASSのTシャツは完売。これは凄い。中に入るとこれまたオーディエンスの数が(2時過ぎの時点で)昨年とはケタ違いで、既にフロア前方も入場規制がかかっていました。やはりSLIPKNOTがヘッドライナーだと全然違いますね。というわけでまずは既に始まっていたOBITUARYの演奏を遠目から眺めていましたが、ヴェテランならではの貫録あるプレイと圧倒的な音圧、ジョン・ターディの唯一無二のデス・ヴォイスにウォーム・アップされました。去年は一般層向けのバンドが多くてバランスが崩れかけた感もありましたが、やっぱりこれが「LOUD PARK」でしょう。なお、本エントリーのセット・リストはすべて「POWER ROCK TODAY」サイトから若干アレンジして転載しました。

MESHUGGAH

今年の目玉の一つであったMESHUGGAHの初来日には僕も大いに注目していましたが、その期待通りのライヴを見せてくれました。最大の特徴であるポリリズムによる気持ち悪いグルーヴ感はライヴだとより迫力を増してきますが、実はドラムは大半の曲でシンプルな8ビートを叩いているので意外なほどノリ易い。サウンドも実にタイトで、バンドのもうひとつの魅力であるシュレッド・リフの気持ち良さがダイレクトに伝わってきました。セットは最近のツアーに準じたものでしたが、持ち時間の関係で数曲削られてしまった(特に"Suffer In Truth"!)のが残念でした。最初はバンド側のフロアで見ていましたが、CARCASSを最前で見るために途中で脱出、MESHUGGAHの名を知らしめた名曲"Future Breed Machine"を遠巻きに見るしかなかったのがなんとも勿体無かったですが、これは仕方ありませんね。

(Set List)
01. Perpetual Black Second
02. Bleed
03. Electric Red
04. Rational Gaze
05. Pravus
06. Straws Pulled At Random
07. Future Breed Machine


DRAGONFORCE

'06年に続いて2回目の「LOUD PARK」出場となったDRAGONFORCE。僕は2年前は観ることができなかったので、これが初めてとなります。しかしライヴでもやっぱり速いのなんの。問答無用に暴れさせてくれます。CDで聴くと時々その長さが余計に感じられたりする光速シュレッド・ギター・バトルも、ライヴだとある種のトランス状態さえももたらしたような気がします。ちょっと演奏が乱れようが関係ねぇ、速けりゃいいんだコノヤロー的な突き抜けた爽快感。今後ド定番となるであろうラストの"Through The Fire And Flames"ではイントロのためだけにアコースティック・ギターをセット。このこだわりにも痺れました。ここではドラム・サウンドがこもり気味だったのがやや残念でしたが...。思わず暴れたくなる衝動を抑えられなくなる、椅子つきのスタンドではなくスタンディングで観るべき、モッシュやサークル・ピットさえも可能な猛烈なスピードとパワー。これまでのメロディック・スピード・メタル・バンドとの違いはすべてここにありました。まさしく唯一無二のDRAGONFORCEワールド。来年3月には単独のジャパン・ツアーも決定しましたが、全公演クラブ・ギグで正解!

(Set List)
01. Heroes Of Our Time
02. Fury Of The Storm
03. Reasons To Live
04. The Last Journey Home
05. Valley Of The Damned
06. Through Fire And Flames


SONATA ARCTICA

僕がSONATAを観るのは今回と同じさいたまアリーナで行われた2004年の「IRON MAIDEN FESTIVAL」以来2度目となりますが、その時とは違い、速さを抑えてトニー・カッコの歌を主軸に据えた現在の本格派メロディック・メタル路線そのままのライヴが展開されました。その前のDRAGONFORCEがあれだけのカオスを生み出した後だけに、余計に落ち着いた印象がありました。ましてやフェスティヴァルなんだからもっと速い曲演ってもいいだろう(今回は"San Sebastian"も"Wolf & Raven"もプレイせず)とは思いましたが、そのトニーのヴォーカルに前回観た時とは違った堂々たる自信が漲っていたのもまた事実であり、ライヴでもこれだけ歌えるなら今の路線で行きたくなる気持ちもなんとなくわかるような気がしました。「来年ニュー・アルバム出して日本に戻ってくるぜ!」と宣言していましたが、もう初期のスピード・メタル路線は期待してはいけないんだろうなぁ。個人的には曲の最後に、シリアスなムードをかき消すかのように妙に流暢な日本語で「どうも!」とか「ありがとうございました」と言うのが面白かったですね。

(Set List)
01. Intro
02. In Black And White
03. Paid In Full
04. White Pearl, Black Oceans
05. It Won't Fade
06. Draw Me
07. 8th Commandment
08. Don't Say A Word
09. The Cage
10. Vodkaaaa
11. Outro


[LOUD PARK 08 Day 1 @さいたまスーパーアリーナ(10/18)]の続きを読む
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一刻も早い新作のリリースが待たれるAGORAPHOBIC NOSEBLEEDですが、現時点での最新オリジナル作にあたる2003年リリースの100曲入りEP(トータルで19分しかありません)が28曲入りのリミックスCDをプラスした2枚組となって再発されました。それ以前の作品にはまだ一応曲構成らしきものは残されていましたが、ここに至ってはそれすらも放棄し、10秒前後の文字通りの秒殺ナンバーをほぼノンストップで繰り出すことにより、超高速デジタル・マシンガン・ブラストとうねりまくるギター、阿鼻叫喚ヴォーカルが混然一体となったノイズの嵐が聴き手の精神を容赦無く掻き乱しつつ、知性のカケラもない不謹慎極まりない歌詞によってモラルの奥底に隠された本音と原始的な本能をダイレクトに暴き出しにかかる、まさしく"Altered States"というタイトルがシャレや伊達ではない唯一無二の激音トリップ・ワールドが繰り広げられます。途中にはノイズをバックにしたスポークン・ワードも出てきますが、これがまた"Free Shoko Asahara"というどうしようもないもので、何故か途中に"Shintaro Ishihara And The Rape Of Nanking In World War 2"なんて言葉も出てきたりして全くもってコメントのしようがありませんが、単にバカの一言で片づけられないおぞましさ、居心地の悪さを感じさせます。それ故に日本盤リリースなど絶対不可能。既にリリースから5年以上経過していますが、過激さ、危険さという点では間違いなく今なお世界最高峰でしょう。今回再発にあたって久々に聴き通してみましたが、改めてその凄まじさにシビれてしまいました。

ボーナスで追加されたリミックスCDですが、元が元だけに原型との違いなどまったくわかりませんが(笑)、さすがにオリジナルほどの速さはないもののこれはこれでノイジーで破壊的なハードコア・テクノ、ガバ、ブレイクコアに改造されています。ちなみにトータルで21分。
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RATING: 8.5/10

オレンジカウンティの6人組がデヴィン・タウンゼンドをプロデューサーに起用して制作した2年半ぶりの4作目。今作よりツイン・ギターの片割れが元I KILLED THE PROM QUEENのジョナ・ウェインホーフェンに交代しています。前作THE TRUTHではシンフォニックなキーボードとブルータリティはそのままに、 曲調はオーソドックスなメタルコアに近づき、ヴォーカル面ではよりメロディアスなアプローチを強め、僕は「1段上のステージに上がった」と評しましたが、当のバンドにとってはこの変化は本意ではなかったようで、今作では再び2作目以前のシンフォニック・ブラック+ニュースクール・ハードコア路線に回帰。前作での鬱憤を一気に解放するかの如く激しく暴れまわるサウンドが全編で展開されますが、今作での最大の変化はなんといっても音作り。前作までのガリガリしたギター・サウンドから一転して図太く音圧を増して圧殺感を強め、そこにさらに存在感を増したキーボードが重なって不穏さと耽美を演出します。音の響きにこだわってバンドのポテンシャルを大きく引き上げる、これこそまさしくプロデューサーとしてのデヴィン・タウンゼンドの真骨頂。荘厳なイントロから一気にスラッシュ・リフとともに激走へ雪崩れ込み、ピアノからブラストへと転じてメロディアスなサビへとつながっていく"There Was A Flood"は今作で示された美点を1曲に集約したキラー・チューン。文句無しにバンドの最高作です。

10/15 追記: YouTube動画でアルバム・トレイラーを貼ってみました。
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RATING: 9/10

カリフォルニア出身のデスコア・バンドによる2年ぶりの3作目。前作「THE PRICE OF EXISTENCE」はデスコアとして申し分のないブルータリティと破壊力を備えた逸品でしたが、今作では前作の一部で垣間見せていた叙情性をさらに拡大するとともに、音圧、テクニック、ブルータリティのすべてがスケール・アップ。単なるデスコアの枠にとどまらないエクストリーム・メタルとしての普遍性をも獲得した感があります。テクニカル度を一気に増した弦楽器陣も決して技巧の垂れ流しに走らず、緊迫感の演出のみにフォーカスしているところもさることながら、叙情性が決して甘い方向へと流れず、デスコアとしてのブルータリティを一切スポイルすることなくあくまでもミリタントな格好良さへと収束していくのが何とも頼もしい。これに伴ってドラマ性も増していますが、曲単位ではなくアルバム単位でドラマティックな流れを作ることにより、全12曲で36分(短いインストSEもありますが)とコンパクトにまとめて一気に聴き通せるところが実にクール。個人的には2008年裏名盤の筆頭候補と言いたくなる、より幅広い層へのアピールが望めるハイ・クオリティな傑作に仕上がっています。
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