Music's Gonna Set Me Free...
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
queen-rogers.jpg

RATING: 8.5/10

2005年にツアーをやってよっぽどウマがあったのか、遂にアルバム制作にまで乗り出しましたが、そのニュースが伝わった時点で賛否が真っ二つに割れた注目のアルバム。個人的にはこの3人でQUEENと名乗らず、わざわざ"+PAUL RODGERS"ってつけてるんだから別にいいじゃん、と思っていましたし、それにQUEENFREE(とそれ以降のポール・ロジャース)も共に大好きな自分にとっては凄く楽しみな1枚でした。

僕は「80年代QUEENのロックな側面をクローズアップしてそこにロジャースのスタイルを融合した」ものを予想していましたが、実際の音はむしろその逆で、「ロジャースの得意なブルース・ロック/R&R(勿論BAD COMPANY的)に後期QUEENっぽい味付けを加えた」という感じで、いずれにせよ3人が顔合わせて気持ちの赴くままに自然に出てきた音を表したというのが適切な表現です。意外だったのはロジャー・テイラーが昨年末に発表した"Say It's Not True"の前半部で歌っている以外、ブライアン・メイもテイラーも一切歌っていないことで、1曲ずつでいいから2人がそれぞれリード・ヴォーカルをとる曲があればもっとQUEENっぽくなったのではないかとも思いましたが、ロジャースの歌いっぷりからすれば、それは些細な問題ではないでしょうか。となると、QUEENフリークにとって今作への評価を決めるのはロジャースへの思い入れの度合い、その一点に尽きるでしょう。ということは、ロジャースのファンにとっては今作は文句無く買い、ってことです。フレディ存命時のような、一発で耳を捉える即効性はありませんが、逆に聴き込むことで味わいが増す、ロジャースの本領発揮といえる1枚です。

なお、今作にはiTunes Store限定のボーナス・トラック"Runaway"も用意されていますが、これがまたオールディーズ風味たっぷりのR&Rで、後半に進むにつれて徐々にQUEENっぽさが増していくところが面白い曲です。
スポンサーサイト
From BLABBERMOUTH.NET

2006年に「ツアーに疲れた」という理由でSOILWORKを脱退し、ソングライター、プロデューサーとして活動していたピーター・ウィッチャーズ(G)がバンドに復帰したことが発表されました。また、先日脱退したヘンリー・ランタ(G)の代役としてツアーに参加しているSCARVEのシルヴァイン・コードレーに正式加入を要請していることも明らかにしています。これにより、ウィッチャーズの後任として参加していたダニエル・アントンソンは脱退し、再びDIMENSION ZEROに専念することになりました。

個人的には近年のSOILWORKのアルバムは明らかに下り坂にあったと思っていましたし、脱退していた間にウィッチャーズが関与した作品のほうがクールだと思えたので、正直これはバンドにとっては非常に大きいのではないでしょうか。しかし一方、弾き出される形となったアントンソンにはDIMENSION ZEROがあるとはいえ、IN FLAMESが暇になった時しかマトモに活動できないだけに、ウィッチャーズとアントンソンのツイン・ギターという選択肢はなかったのか、という気もしますが、今一緒にやってるコードレーがよっぽどいいんでしょうねえ。次作こそ本当に正念場か。

(追記:ダニエル・アントンソンはDARK TRANQUILLITYの今後のツアーにベーシストとして参加することになりました。元記事はこちら
metdm.jpg

RATING: 8.5/10

先頃福田首相が辞任を発表しましたが、あれほど辞めろと言われていたにもかかわらず、いざ本当に辞めたら「無責任だ」という批判の大合唱。じゃあいったいどないすりゃいいねん、という気にもなってくるもんですが、メタル界で福田首相のような立場に立たされていたのがMETALLICAではないでしょうか。病的なまでのバッシングを食らった「LOAD」「RELOAD」の歌モノ偏重路線から一転して「速くて過激なMETALLICA」を取り戻した「ST. ANGER」でもその極端さ故に旧来のファンの支持を取り戻すことはできず(僕はその3作も好きな音ではありましたが)、2006年ツアーでの「MASTER OF PUPPETS」完全演奏を機に「昔に戻れ」という声は大きくなりますが、初期のロゴが復活してファンが望む音楽性への回帰が既定路線となったら、今度は「ファンに迎合しやがって」という声も出てきたわけで、やはりじゃあいったいどないすりゃいいねん、といったところですが、さて実際に出てきた音はどうでしょうか。

最初に音源公開された"The Day That Never Comes""Fade To Black""Welcome Home""One"を混ぜて「LOAD」期のムードでプレイしたような曲だし、他にも"Fuel""Wherever I May Roam"を思わせるリフが飛び出すなど、確かに過去の作品を彷彿させる要素が満載ではありますが、それでいて実はその過去のどのアルバムにも似ていないというのがミソ。叙情性やドラマ性を最小限にとどめてリフに次ぐリフの繰り返しでメタルの核だけを叩きつけるところは1stや前作に通じるものを感じさせるし、今作でいわれる“原点回帰”のポイントはまさしくそこにあると見ます。さすがに初期のガムシャラなスピリットまでは望むべくもありませんが、そこは前作を通過したからこそ生まれた激しいリフとビッグなドラム・サウンドが補っている感もあります。前作の一斗缶を全力で叩いたかのようにガンガン鳴りまくるスネアの音も僕は嫌いではありませんでしたが、今作にはこっちの生っぽい音のほうが明らかに合っています。過去に目を向けつつ、過去にはなかった荒っぽい勢いで一本筋を通して更にその先をも見据えたような姿勢は、ファンが望む初期路線と現在進行形としてのバンドの表現欲求の間の着地点ともいえるかもしれませんが、あれこれ考えるよりも先にこの格好良さに身を任せて楽しむ、というのが一番いいんじゃないでしょうか。実際"My Apocalypse"はキラー・チューンだと思うし。

僕が購入したのはデジパック仕様のSHM-CD盤ですが、先にiTunesでダウンロードして聴いていた"The Day~""My Apocalypse"で比較すると劇的な音質の変化こそありませんが(そもそもSHM-CDにそういうのは期待しないほうがいいと思いますが)、ヴォーカルとリズム・セクションの分離が良くなり、かつクリアに聞こえるような感じです。今作と同時に全バック・カタログがSHM-CD化再発されましたが、それらもいずれ聴いてみたいものです。
From BLABBERMOUTH.NET
chris.jpg

SODOMのオリジナル・ドラマーであったクリス・ウィッチハンター(本名:クリス・デューデック)が9月7日に死亡したことが明らかになりました。現在のところ死因は不明。

ウィッチハンターは'92年の「TAPPING THE VEIN」を最後に、アルコールの問題と力量不足を理由にバンドを解雇され、その後一切の活動をストップしていましたが、昨年リリースの1stアルバムリメイク盤「THE FINAL SIGN OF EVIL」にオリジナル・ギタリストのグレイヴ・ヴァイオレイターと共に参加、久々にプレイして健在をアピールしていたのですが...。確かにウィッチハンターのドラムはお世辞にも巧いとは言えないものでしたが(「TAPPING~」ではドラムがスピード感を殺す場面が見受けられたので、これではクビは仕方ないとも思いましたが)、ライヴ盤「MORTAL WAY OF LIVE」を名作としていたのはひとえに彼の荒々しい暴走ドラムがあってこそでしょう。特に"Christ Passion""Bombenhagel"は今聴いても燃える。それ故に、トム・エンジェルリッパー言うところの「ヤツはフル・タイムのアル中で、パート・タイムのドラマーだった」というのが本当に残念です。

Rest In Peace, Chris Witchhunter...
tempest.jpg

僕はアラン・ホールズワースが好きなギタリストの一人だったりするのですが、その彼が本格的に認知されるきっかけとなったバンドがTEMPESTです。今回エントリーを書くにあたって御紹介するのは現在入手可能な、オリジナル作「TEMPEST」「LIVING IN FEAR」の2枚に加えて、未発表に終わった幻の3作目に収録予定だった2曲とBBCセッションの発掘ライヴ音源を追加したディスコグラフィー盤です。日本盤はオリジナル作2枚の紙ジャケ版とボーナス音源のみを独立させたCDの3枚組仕様で、僕が持っているのもこれです。

このバンドはブリティッシュ・ロック界の名ドラマーの1人であるジョン・ハイズマンがCOLOSSEUMCOLOSSEUM IIの間に率いていたバンドで、音楽的にはCOLOSSEUMのジャズ・ロック・スタイルをHR的な方向へシフトしたものですが、1stに参加したホールズワースは本格的なジャズ指向が強かったために本作1枚限りであっけなく脱退。後任としてTIMEBOXPATTOで通好みのプレイを聴かせたオリー・ハルソールが加入しますが、ホールズワースは契約上の問題で脱退を決めた後もあと数回のライヴをこなさなければならず、そのため一瞬だけホールズワースとハルソールのツイン・ギター編成が実現。ブリティッシュHRファンにとってはドリーム・チームともいえるラインナップですが、今作のボーナスCDに収められている発掘ライヴはそのツイン・ギター編成でのライヴを収めた貴重なものです。ここで聴けるホールズワースのインプロヴィゼーションがまさにこれでもかというほど鬼のように速く弾きまくった、全編鳥肌モノの凄まじさ。その速さは80年代以降続出した速弾きギタリスト達ですらも太刀打ちできないほど。彼に引っ張られるかのように、ハルソールもテンションの高いソロをキメまくる。この時期のライヴが伝説として語り継がれている理由が良くわかる、発掘してくれて本当に感謝、と言うべき壮絶な記録です。

この編成でのライヴ活動の後、ホールズワースと共にポール・ウィリアムズ(Vo)も脱退、ハルソールがヴォーカルを兼任するトリオ編成で2ndをリリースしますが結局本作を最後に解散。ホールズワースはSOFT MACHINEGONGU.K.等を経てソロ・アーティストとして本格的にフュージョン路線を追求します。この中でHRファンにも取っ付き易いのはアンダース(Ds)&イェンス(Key)のヨハンソン兄弟とコラボレートした「HEAVY MACHINERY」でしょうか。
bbabh.jpg

RATING: 7.5/10

モントリオール出身の6人組によるデビュー作。モロにLAメタル的なジャケットと裏ジャケのグラムなバンド・ショットを見て、何でまたCentury Mediaはこんなバンドと契約したんだ、と思いましたが、実際の音は想像とは若干異なっていました。恐らく多くの店頭でキャッチとして掲げられるであろう「LAメタル+メタルコア」という形容は当たらずも遠からずといったところで、突進力の強いストロングなメタル・サウンドにトランシーなキーボードとフラッシーなギター・ソロ(これがやたらと巧い)が絡み、噛み付き型のシャウトとキャッチーな歌唱を使い分けるヴォーカルが乗る音楽性からは、「CHILDREN OF BODOMENTER SHIKARIのキーボードとユーロビート系のヴォーカルが入ってツイン・ヴォーカル体制になった(実際はヴォーカルは1人ですが)」としか言いようのない奇妙な形容をしたくなります。しかしこうして書いているとLAっぽいところが全く無いですね。

1曲だけ完全にアメリカンHRな曲もありますが、パーティー・ロックの色合いを強く押し出しつつも歌メロの質は日本人好みのハッピーな感触とは異なるため、日本ではCOB、LAメタル双方のファンから敬遠されそうな気がしますが、硬派なサウンドにベタなキャッチーさを盛り込んだ方向性は面白いし、80年代グラム・メタルの軽薄なハッピーさとは一線を画した、真摯にパーティー・ロックに取り組む姿勢は個人的には買いたいところです。
thelaw.jpg

以前のエントリーでお伝えした通り、ポール・ロジャースがジミー・ペイジとのTHE FIRMを経て、元FACESTHE WHOのケニー・ジョーンズ(Ds)と組んだユニットTHE LAWが'91年にリリースした唯一のアルバムがリマスター+未発表曲1曲追加で先頃再発されました。リリース元のAtlanticの総帥のツテでデイヴィッド・ギルモア、ブライアン・アダムス、クリス・レアなどの豪華なゲストが参加して(アダムスとレアは楽曲も提供)話題を集めましたが、ロジャースの自作曲は今回追加の未発表曲も含めてわずか4曲にとどまり、外部ライターの色が濃い曲調と時代性を反映した80年代アリーナ・ロック的なゴージャスなプロダクションがロジャースの持ち味を十分に生かしきれなかった感もあります。シングルとなった"Laying Down The Law"BAD COMPANYで演ってもおかしくない曲だし、"Stone Cold"あたりの歌い回しはやはり絶品ですが...。ロジャースのイメージを抜きにして考えれば良く出来た作品だとは思いますが、ロジャースとジョーンズの前歴からくる先入観と実際の音とのギャップに戸惑った人が多かったことが(おまけにインナーに写っているグループ・ショットはまるでWHAM!みたいだし)、このユニットをわずか1回のライヴで消滅という短命に終わらせてしまった感は否定できないでしょう。

なお、フィル・コリンのペンによる"Miss You In A Heartbeat"は後にDEF LEPPARDがセルフ・カヴァー。何気にLEPSファンにとっても興味深い1枚といえるのではないでしょうか。
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。