Music's Gonna Set Me Free...
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
notw.jpg

11月24日、フレディ・マーキュリーの命日にQUEENについてのエントリーをポストするのもこれで3回目となりました。過去2年は「A NIGHT AT THE OPERA」を取り上げましたが、今年はなんといってもサッカーのワールド・カップ・イヤー。世界中でイヤというほど流され、歌われたことであろう"We Will Rock You""We Are The Champions"という2大アンセムを収めた'78年リリースの6作目を取り上げることにします。

本格的なアメリカ進出を意識して(当時猛威をふるっていたパンクへの意識もあったと思いますが)シンプルな曲が中心となったとされる今作ですが、僕にとって今作を特別なものにしているのは"Spread Your Wings"の存在です。フレディの見事な歌いっぷりが印象に残る名バラードですが、この曲がジョン・ディーコンのペンによるものであるということがもっと凄いですね。これまで作曲面での貢献度が小さかったジョンとロジャー・テイラーが今作あたりから曲作りの腕を上げていったのがよくわかりますが、ロジャーが自分で書いた曲で自らリード・ヴォーカルをとっていたのに対し、ジョンは最後まで自ら歌うことはありませんでした。そんな彼がこんな名曲を書いてしまうのですから恐ろしいものです。そしてその世界観を伝えきったフレディのパフォーマンスもまた素晴らしい。この曲は後にBLIND GUARDIANやトミー・ショウらによってカヴァーされますが、どれもフレディの域には肉迫できていません。

今作のシンプルな作風とそれまでのQUEENらしからぬジャケットが当時賛否両論を呼びましたが、その後の大衆化路線の先駆けとして、今作の持つ意味合いは大きいといえるでしょう。
スポンサーサイト
tif.jpg

2000年に変態プログレ・メタルの金字塔的アルバム「A SCEPTIC'S UNIVERSE」をリリースしたノルウェーのSPIRAL ARCHITECTの元メンバー、Kaj Gornitzka(B)がEXTOLDavid Husvik(Ds)らと結成したニュー・バンドのデビュー作。結成はSPIRAL~のアルバム・リリース直後だというから今作のリリースまでに実に6年もの歳月を要しており、レコーディング自体も2年以上かけて行われていることからも、アルバム1枚作るのが相当に神経をすり減らす作業であったことは想像に難くないでしょう。

音楽性は当然、とどまるところを知らずにこれでもかとばかりに嫌がらせのように連発される変拍子の嵐の中でこれまた複雑極まりないギターとベースが空間を埋め尽くし、その上に無理矢理ねじ込んだかのような奇怪な歌メロが乗る、殆どSPIRAL~と同一の路線といってもいいものです。ひたすら数学的理論で各々の音を組み立てていったような音楽だけに、そりゃ曲を作るだけでなくレコーディングするのにも相当な時間と精神力がかかるでしょう。SPIRAL~に比べると全体的にダークな雰囲気で、より違和感無く歌メロをはめ込もうという姿勢も窺えますが、それでもやっぱりヘンになってしまうのはもはや悲しい性としか言いようがないでしょう。はっきり言ってどうしようもないくらいに徹底してノレない、どこが聴き所かと訊かれても答え様がないほど、聴いていて思わず気持ち悪くなるくらいに心地よさという要素とは無縁の音世界が全編で展開されますが、この無間地獄を乗り越えて気持ち悪さが気持ち良さへと変わるようなら、これであなたも立派な変態だ、といえる魔力を備えた1枚です。果たして次のアルバムが出るのはいったい何年後か?ひょっとしたらもう解散してたりして。しかしこれだけ逝っちゃったアルバムを作ってしまったら、いつ解散してもおかしくはありませんね。
From BLABBERMOUTH.NET / YAHOO! JAPAN

イギリスのThe Rock Radioがイギリス国内で最も売れたアルバムTop100を発表しました。ここではTop10を転載します。

01. QUEEN - Greatest Hits (5,407,587)
02. THE BEATLES - Sgt Pepper (4,803,292)
03. OASIS - What's The Story Morning Glory (4,304,504)
04. DIRE STRAITS - Brothers In Arms (3,946,931)
05. ABBA - Gold Greatest Hits (3,932,316)
06. PINK FLOYD - The Dark Side of The Moon (3,759,958)
07. QUEEN - Greatest Hits II (3,631,321)
08. MICHAEL JACKSON - Thriller (3,570,250)
09. MICHAEL JACKSON - Bad (3,549,950)
10. MADONNA - The Immaculate Collection (3,364,785)


ベスト・アルバム好きなイギリスらしく上位10枚中4枚がベスト盤で、その中でTHE BEATLESをさしおいてQUEEN「GREATEST HITS」がトップを獲得。そりゃそうでしょうね。1枚もので名曲だらけですから。まさに一家に1枚と呼ぶに相応しい1枚ではないでしょうか。まあ。オリジナル・アルバムだけで言うなら流石はTHE BEATLES、ということになるのですが。この中で最も新しい作品になるOASISがこれだけ売っているというのも凄いですね。そのOASISは先日初のベスト盤を出しましたが、あまりにこの2ndに偏った選曲に加え、2枚組みで18曲という少なさ、そしてあの"Whatever"が未収録ということで批判が多いようですね。いくら2ndが自他共に認める傑作だからとはいえ...。

しかし僕が最も驚いたのはTHE ROLLING STONESやスティング、デヴィッド・ボウイといったビッグ・ネームがTop100に1枚もエントリーしていなかったということです。これは本当に意外でしたね。
wdrubicon.jpg

初期ASIAを支えたジョン・ウェットンとジェフ・ダウンズが再合流して始めたユニットがオリジナルASIAの復活と並行して制作した1年半ぶりの2作目。2人はASIAとしてではなく、あくまでもICONというプロジェクトとして活動を継続したいようで、その決意は今作の「RUBICON」というタイトルに象徴されているといえるでしょう。おそらく今後の作品にも「...ICON」というタイトルが使われるのでしょう。

その決意はタイトルだけでなく音にも表れており、前作で感じられた「ASIAっぽい音楽を演ろう」という意図さえも今作では大きく後退し、冒頭の3曲こそASIA的な色合いを感じさせるものの、その後はひたすら心の赴くままに美旋律とそれを引き立てる荘厳さを追求したかのような楽曲が続きます。中でもアネク・ヴァン・ガースバーゲン(THE GATHERING)をフィーチュアした"To Catch A Thief"はフッと心の隙間に入り込んでくるかのようなサビ(僕はふと気がついたらこの曲のサビを口ずさんでいました)が絶品すぎるキラー・チューン(この手の音楽にキラー・チューンというタームを用いるのもどうかと思いましたが)です。いずれにせよウェットンとダウンズという2人の組み合わせで期待される音以外の何者でもありませんが、もはや期待云々という次元ではなく、この2人が顔合わせて曲書いたらこういう音しか出てこないんだろうなぁ、と思ってしまうほど、メロディック・ロックとしての純度は前作より格段に高まっています。というか、もはやロックと言うことすら躊躇いたくなります。

かつて売れ線として徹底的に揶揄された“産業ロック”が逆にオルタナティヴな存在となって久しい今、他の多くの同系統のバンドがJOURNEYSURVIVORの幻影を追っただけで却って貧乏臭さを醸し出してしまっているのを横目に、ASIAの看板からも離れて純粋に美旋律を極めようとする彼らは、個人的には今のロック・シーンの中でも特にオルタナティヴだと思いました。だからこそ今作は美しい。
mcr3.jpg

前作「THREE CHEERS FOR SWEET REVENGE」のヒットにより多くのフォロワーを生んだM.C.R.の2年半ぶりの3作目。前作のヒットはエモをベースとしてメタルやゴシックなども柔軟に取り込んだスタイルが時代の空気にマッチしたからと思われますが、今作であっさりとそのスタイルを放棄し、数多のフォロワーを一気に突き放したステージに歩を進めました。

なんといっても最大の変化はそれまでのいかにもエモ的な蒼さや刹那性、衝動性が完全に消滅し、より地に足の着いた普遍的な楽曲を作ろうという姿勢にあります。ジェラード・ウェイの今までになく堂々とした歌唱はまさにその象徴といえるでしょう。楽曲は前作のパンキッシュ、メタリックな質感を残しつつも、よりパワー・ポップとさえいえる領域に踏み込んでいますが、やはり特筆すべきは1stシングルとなった"Welcome To The Black Parade"でしょう。90年代前半あたりのジャーマン・メタルを思わせる大仰な展開とサビメロが絶大なインパクトを残すこの曲、僕は初めて聴いた時、スローなイントロからアップテンポに切り替わった瞬間にこの曲が名曲であると確信しました。こんな曲はそう滅多にあるもんじゃないです。個人的にはANGRA"Carry On"VALENTINE"God"を初めて聴いた時のような感覚を味わいました。また今作はコンセプト・アルバムですが、そのストーリーを知らなくても十分に楽しめるほど楽曲の出来が素晴らしく、バラードが後半に連発されようとも決して苦にはなりません。

前作の作風が気に入っていた人たちからは今作の完成度の高さが批判の対象になっているようですが、いくら狙い過ぎだと揶揄されようとも、その楽曲の力ですべてを捻じ伏せるべき、2006年を代表する1枚になりそうな予感を感じさせる傑作です。こういう作品こそ欧米とオン・タイムで発売するべきなのに、来日公演にあわせて日本リリースを遅らせるなんて(MASTODONの新作もそうでしたね)、日本のワーナー・ミュージックはいったい何やってんだよ。iTunesに参入する気も全く無さそうだし。
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。