Music's Gonna Set Me Free...
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間違いなく今年のロック界を象徴するムーヴメントのひとつである“オヤジロック”にかかわる人々がCREAMの再結成ライヴCD/DVDのリリースで盛り上がる裏で、密かにこんなブツがリリースされていました。CREAMの代表曲である"Sunshine Of Your Love"を無謀にも?ダンス・リミックスしてしまった、コアなCREAMファン激怒必至のシングルです。

ロック・クラシックをダンス・リミックスしたものとしては過去にMOTORHEAD"Ace Of Spades"のディスコ・リミックスなんてものもありましたが、あちらがジュリアナ東京系のハッピーなディスコ・ビートとレミーのダミ声のミスマッチがどうしようもなくバカだったのに対して、こちらは同じように渋いヴォーカルが違和感を抱かせながらも、リミックス自体はストイックなミニマル・ハウスといえるもので、フロアの盛り上げ方を心得た構成が流石と思わせてくれます。とことんロックな人達にしてみればそんなことはどうでもいいのかもしれませんが。本シングルはご丁寧にも4ヴァージョンも収録されていますが、個人的にはブレイクビーツが入った最後の"Braund Reynolds Remix"が一番よかったですね。当然のごとくアナログ盤もリリースされているので、DJミックスで使われた時の反応が見てみたい気も。

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僕も参加したQUEEN + PAUL RODGERS来日公演ですが、客電が落ちる前に"It's A Beautiful Day"のダンス・リミックス・ヴァージョンが流れ、客席が一気に盛り上がったのを覚えていらっしゃる方は多いと思いますが、これって確か音源化されてないよなぁ、と思っていたら、なんとiTMSJでこっそりと配信が開始されていました。「新作アルバム」でも一切アナウンスされていませんし、「ブラウズ」で検索してもヒットしないのでわかりにくいと思いますが、"Queen"のアーティスト名をクリックすると一番最後に出てきます。分からないという方はこちらからどうぞ。

ライヴではここから客電が落ち、エミネム"Lose Yourself"につながるわけですが、一瞬意外に思えるセレクトながら(おそらくブライアンのセレクトではないかと思いますが)、イントロの悲しげな音色が絶妙で、いいところを突いているなぁと感心したのを覚えています。

来日公演に行かれた方にとってはライヴの思い出が蘇ることは確実ですし、QUEENフリークは勿論必携のこのリミックス、配信してくれて本当にありがとうと言いたいです。僕も見つけた瞬間、速攻で「曲を購入」にマウスが行ってしまいました。是非CD化も期待したいところですが...。何かのシングルのカップリングでいいから。


さて、今年も11月24日、フレディ・マーキュリーの命日がやってきました。先頃行われたQUEEN + PAUL RODGERSの来日公演には僕も行きました(10/29 横浜アリーナ)。多忙のうちに書く機会を逸してしまったためレポートは書けませんでしたが、素晴らしいエンターテインメント・ライヴであり、大いに楽しめました。"Love Of My Life"の弾き語りには僕も目頭が熱くなりました。

さて、去年のこの日には「A NIGHT AT THE OPERA」についてのエントリーをポストしましたが、今年は何について書こうかと思っていたら、結局今年も「~OPERA」になってしまいました。というのも、本作が発売30周年を記念したデラックス・エディションとしてリリースされたからです。今作はアルバムの最新リマスター音源を収めたCDと、アルバム全曲の5.1chサラウンド・ミックスを収めたDVDの2枚組となっており、DVDには"Bohemian Rhapsody"と"You're My Best Friend"のPVも収められ、残り10曲の映像には新たに'70年代のライヴ映像を元にしてヴィデオが制作されました。DVDのサラウンド・ミックスは以前リリースされたDVDオーディオ盤と同じものと思われますが、結局DVDオーディオは根付かなかったため(僕も未だにプレイヤーを購入していません)、こうして普通のDVDプレイヤーで聴けるようになったのは喜ばしい限りです。

で、当然本再発のメインとなるであろうDVD版の感想ですが、とにかく迫力倍増の一言に尽きます。ミックスに際して新たに音を追加した箇所もあるそうで、その点で賛否両論も出たということですが、各楽器の定位が分かれて迫ってくるサウンドを聴くと(当然"Bohemian~"でその効果は如実に表れています)、なかなか2chステレオの音には戻れなくなりそうです。新たに制作されたヴィデオの映像もファンにはたまらないものでしょう。間違いなく今年の再発部門No.1と断言できます。

...と、いろいろ賞賛の言葉を並べてきたのですが、1つだけ不満が。それは日本盤が異様に高すぎるということです。僕は輸入盤を3,290円で購入しましたが、他には2,980円で売っている店もありました。前にも同じこと書いたような気がしますが、同じ音楽と映像を楽しむのに、何故日本人は他の国の人々の倍近い金を払わなければならないのか、これだけはどうしても納得できません。ちなみに、輸入盤のパッケージには日本の凍死場EMIっていう会社による「このアルバムはCCCDです」というステッカーが貼ってありました。しかしパッケージそのものにはCCCDであることを示す記載は一切なし。EMIはどんなに悪辣であっても、これまで決してCCCDであることを隠すようなマネは一切していません。要するに、日本盤もNon-CCCDですが価格が5,800円と高く、輸入盤との価格の開きが大きすぎるため、自社で卸した輸入盤にCCCDのステッカーを貼ることによって少しでもユーザーの目を日本盤に向けさせようとしているわけです。つまり、CCCDでは売れないということを日本側もとっくに自覚しているんですね。それがわかってるならさっさとCCCDやめればいいじゃん、もしくはもっと値段を下げる努力をしろよ、と思うわけですが(勿論、両方とも早急にやるべきですが)、いずれにせよ凍死場EMIっていう会社はどうしようもない会社であることがまた1つはっきりしたことを痛感させられた今回の再発でした。
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確かにドックの死はメタル界にとって多大なる損失でしょうが、それでもVADERは前進していくしかない、という熱い決意が漲る渾身のEPです。BEHEMOTHLOST SOULらの躍進により、ポーランド最強の座が危うくなっているデス・メタル界の皇帝戦士がRegain Records移籍第1弾としてリリースした7曲入りEPで、今作は勿論早過ぎる死を遂げたドックに捧げられています。

昨年の「THE BEAST」では新加入のダレイによるドラミングがどうしてもドックと比較される運命にあり、出来は良かったもののそのドラムが影を落としていた印象がありましたが、それから1年の間にダレイに何があったのか、ドラムが前作とは比べ物にならないほどの激烈さを身につけています。ブラストの速さなど、一部はドックを上回るほど。それに引っ張られるかのように、VADERの魅力といえるSLAYER流れのスラッシュ・メタル的な明快な曲展開とデス・メタルのブルータリティの折衷がよりはっきりと打ち出された1枚となっています。来年春にはリリースされる予定の新作フルレンスへの期待を高めるに十分なEPです。
From OTO-NETA

連日ニュースの絶えることのないXCP問題ですが、遂にアーティスト・サイドからも反乱の声が上がったようです。

OTO-NETAさん経由でBoingBoingというサイトに寄せられた情報では、Sony BMGに所属するトップ・アーティストが「自分達の作品のCCCD化をゴリ押しされたために、ファンとの間に亀裂を作ってしまった」としてレーベルの首脳陣に激しく抗議したということです。

現在日本で唯一CCCDを強硬に推し進める(洋楽のみ)凍死場EMIっていう会社は以前Rockin' On誌のインタビューでつい「CCCDに同意していただけなかったアーティストの作品はCCCDにしない」と口走ってしまったため、現在邦楽アーティストについてはほぼCCCD全滅状態ですが、その発言以前、CCCD化を嫌ったアーティストは他社へ移籍するという手段で抗議の意を表していました。日本という国では直接上層部に抗議するという行為をあまりしないため、妙に弱腰な印象がありました。言えたとしてもよほどのビッグ・ネームぐらいでしょう。

現在状況は逆転して日本盤よりも輸入盤のほうがCCCDである割合が高くなっていますが(XCPは日本の店頭でも殆ど姿を消していますね)、そんな中海外でこのような動きが出てきたのは興味深いですね。我々の最終目標であるCCCD撲滅はまさに今が最大のチャンスではないかと思います。EMI所属のアーティストも団結して行動を起こしてもらいたいものです。ポール・マッカートニーとかSTONESとかの超大物が動けばきっと状況は変わってくれると思うのですが...。ホントにこれで納得しているのか、と思っている人は多いはずです。


これは最近の新譜の中では破格のインパクトを備えた1枚ですね。といいつつも、今作は彼らにとって2年ぶりの4作目にあたり、既に2度の来日公演も行っているそうです。レコード店での情報によると日本のノイズ・バンドから多大な影響を受け、サーストン・ムーア(SONIC YOUTH)に絶賛されているとかで、確かにそんな感じのする、非常にアンダーグラウンド指数の高い音です。世間的にはマス・ロックとかポスト・ロックとカテゴライズされるのでしょうが、そういった枠に収まりきらないほど間口が広い。

編成はベース、ドラムのみという2人組で、ホントにベースだけで弾いてるのか、と思いたくなるほどラウドな爆音を弾き出すベースと八方破れに叩きまくる高速ドラミングが全編で展開されます。一応シャウト・ヴォーカルもフィーチュアされてはいますがオマケのようなもので、ノリとしては殆どインスト・バンドに近いですね。というわけで演っていることはテクノに近い感覚です。僕も今作を初めて聴いた時、アレック・エンパイアのソロ作品(「THE DESTROYER」)を初めて聴いた時に近い感覚を覚えました。しかしそのベクトルは暴力性の中にメッセージを込めたアレックとは違っており、何の意味もメッセージも込めず、ただひたすらに音の快楽のみを追求するもので、執拗なまでに繰り返される反復リフと高速ドラムが生み出す爆音ノイズの嵐に耳を傾けていくと思わずトリップしてしまいそうになります。

ライヴは常にステージではなく客席(!)で行い、前のバンドが演奏している最中に機材のセッティングを行い、その演奏がすべて終わった直後に自分達の演奏をスタートするというのも凄いですが、2002年にリリースされたDVD「POWER OF SALAD」に収められているライヴ映像を見るとその凄さがよくわかります。きっと衝撃を受けるのは間違いないでしょう。まさにThis Album Must Be Played Loud!なアルバムです。
From CNET Japan

下の記事でSony BMGのドタバタぶりを報じていますが、その一方でCCCDの最大の砦、EMI、「自社のCCCDに収録された楽曲がまもなくiPodで聴けるようになる」という声明を発表しています。しかしながら、当のアップル側は「聞いてないよ」と言わんばかりに反論しています。

まぁ、やっぱりEMIという会社は本当に救いようのない腐った会社だということだけがはっきりした、ということですね。これでiPodのユーザーを安心させられると思ったら大間違いだ!

で、もう1つ気になるこの箇所。

このCDには、アルバムのカバーや、アーティストのプロフィール、ビデオといったボーナスコンテンツも含まれることになると、EMIは説明している。


日本の凍死場EMIっていう会社はこれまで「日本盤のみエンハンスド・コンテンツ収録」という手段で一部の洋楽アルバムのCCCD化を回避するなど、どうにかして日本のユーザーの声に応えようとしてきたわけで、その点だけは評価できるのですが、もし新CCCDが日本でも本格的に導入されるとなると、それすらもできなくなってしまうわけで、それだけは断固として阻止してもらいたいものです。
From Sony Music Japan Int'l

このところ連日問題が次々明るみに出ているSony BMGXCPですが、遂に日本に入ってきた輸入盤についても日本のソニーが全商品の回収・交換を行うことを発表しました。

企業努力をまともに行わず、ユーザーにそれらのツケをすべて払わせてきた報いが遂にやってきたといったところですが、これでまだ満足してはいけません。我々の目的はあくまでもCCCDというものをこの世から絶滅させることです。今回の1件はあくまでもその第1歩に過ぎないと思います。アメリカだけでなく、日本でも多くのユーザーがレコード会社に声をあげるべきではないでしょうか。

しかしながら、既に他サイトでも触れられていますが、FAQなどのユーザーが最も重要だと思っている部分を翻訳して掲載しないのははっきり言って怠慢としか言い様がないでしょう。これも企業としての姿勢が問われる部分なのに。

From いかんともしがたい

毎度興味深く拝見させていただいているいかんともしがたいさんから、決して見過ごしてはならないこんなネタが。

アメリカのEMIが生産、出荷しているBlue NoteレーベルのCDが、アメリカ国内向けのものはNon-CCCDで国外輸出用のものはCCCDになっていたというものです。

これは本当に最低、最悪です。ここまでくると本当にどうしようもないし、救いようがない。アメリカでは訴訟起こされるからNon-CCCDにして、日本を含むアジアや欧州に輸出するのはCCCD...って、人をナメるのもいい加減にしてほしい。今回のケースはジャズ(音質にこだわる人が多いはずのジャンルなのに)ですが、そのうちロックにも同様のケースが出てくるのは確実でしょう。アンチCCCD派が音楽ファンが頼みの綱としていたUS盤までもこんなことになってしまうとは、我々に「買うな」と言っているのも同然でしょう。一番ヤバいと思っているのは間もなくリリースされるKORNの新作ですが、iTMSJで配信されない限りはAmazon.comで個人輸入するしか聴く手段が無くなってしまいそうです。いったいどうすりゃいいんだ。本当に楽しみにしているのに。
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デス・メタルがHR/HM界でその名を知られるようになった頃、わざとやっているかのような下手な演奏、劣悪な音質、邪悪なデス・ヴォイスなどで一般のメタル・ファンにさえ「こんなもの音楽じゃない」と忌み嫌われていたのはご存知の通りだと思います。今ではデス・メタルに対してそんなイメージを抱いている人は殆どいなくなり、逆に高度な演奏技術を要する音楽スタイルとして認知されています。メンバー各人がずば抜けたテクニックを誇り、ジャズ的な素養までも取り込んだCRYPTOPSYや、人間離れした体力でひたすら打ちのめされるブラスト・ビートにこれまた狂ったような速弾きギター・ソロをキメるKRUSIUNなどはその代表格といえるでしょう。今回ご紹介するドイツのNECROPHAGISTもその流れで語られるバンドです。6年ぶりとなるらしい2作目となる今作は実は既に昨年リリースされていたものですが、僕は今までノー・チェックで、今回日本盤リリースにあたって興味を持って聴いてみたところ、あまりの凄さにブッ飛んでしまいました。

スタイルとしてはCANNIBAL CORPSE的なUSスタイルのブルータル・デスですが、何よりもまず耳がいくのはギター。頭からケツまでリフ、ソロ両面とも過剰なまでにテクニカルで、殆どギター・アルバムといっても差し支えないでしょう。随所に高速スウィープやネオ・クラシカルなパッセージ、ロックからも逸脱せんというフュージョン的なソロをこれでもかとブチ込み、それが地味ながらも音数の多いベースやブラスト・ビートに乗り、今にも破綻してしまいそうな展開の曲調の中でスリリングに突進していきます。ドラムもブラスト主体ながらアタックの効いたスネアを正確無比なリズム感で叩きまくるからまた凄い。

しかし今作の最も凄いところは、全編超絶プレイで埋め尽くされながらも、それがデス・メタルらしいブルータリティを一切スポイルすることなく、テクニックとブルータリティを奇跡的ともいえる次元で融合し、さらに高いレヴェルに引き上げていることでしょう。かつて「こんなもの音楽じゃない」と罵られたデス・メタルは今やこれだけのことができるのだ、と胸を張って誇りたい驚異の1枚です。なんでこんなアルバムをもっと早く聴いていなかったのだろう、と後悔したい気分です。
From BLABBERMOUTH.NET

スウェーデンのデスラッシュバカ一代、DEFLESHEDが12月25日のウプサラでのライヴを最後に解散することを表明しました。グスタフ・ヨルデ(Vo,B)のコメントを抜粋すると、

「年月が経って活動が義務化するようになり、各々が野心的になっていった。俺達は憎みあって解散するわけではないが、ただ言いたいことは君達の長年のサポートに感謝したいということだ。」


ということです。ただしバンドは長年の夢であるというアメリカ・ツアーへの希望を捨てておらず、レコード会社のサポートが得られれば4月に行われる予定のDISMEMBERのツアーに参加したいということです。

大傑作「UNDER THE BLADE」にノックアウトされ、ずっと彼らを追い続けてきただけに、この呆気ない解散はあまりにも残念です。
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スウェーデンの4人組による1年ぶりの3作目です。ちなみに前2作はLPのみでリリースされ、今年に入って2作をカップリングし「AGALMATOPHILIA」というタイトルでCDでもリリースされました。僕がこのバンドを知ったのは都内の某大型レコード・ストアで大プッシュされていたのを見たことですが、’60年代を思わせるレトロな音像と現代的な爆走感の融合が他の北欧ハイ・エナジーR&Rとは違ったベクトルを向いていたところに興味を持ちました。

そして今作ですが、そのレトロな側面がきれいサッパリ一掃され、より音圧を増したクリアなサウンドに象徴されるハイ・エナジーな側面に焦点を絞りきったことにより、一気に大化けしました。1曲のミドル・チューンを除いて全12曲24分、ほぼ全力疾走状態のキャッチーなR&Rが貫かれ、聴き手を否応無くエキサイトさせる好盤に仕上がっています。前作のレトロな風情もまた味わい深いものがありましたが、今作の即効性の高さは筆舌に尽くし難い。感触としてはHR的な豪快さよりもTHE HIVES的なガレージ色が強いですが、そんなことはどうでもよく、一度ライヴを体感したいと思わせる勢いに溢れています。
From ITmediaニュース

Sony BMGが今年から本格的に導入したXCPという新型CCCDが、ユーザーに無断でrootkitというマルウェアを勝手にインストールしてしまうことが判明してアメリカで大問題になっていましたが、この度Sony BMGがXCPを使用したCCCDの製造を一時停止すると発表しました。

今回Sony BMGがやってきたことはかなり悪質なので、まぁ当然といえば当然といったところでしょう。しかしながら、あくまでも“一時”停止なので、また新たな手段でCCCD導入をゴリ押しするであろうことは容易に想像できます。なんといっても「カジュアルコピーが最大の問題だ」と平気で言ってのけた会社です。EMIも未だもってCCCDをやめる気配は一向にありません。我々が安心して音楽を楽しめる日はいつになったら戻ってくるのでしょうか。
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ETERNAL TEARS OF SORROWのアンツァ・タララ(G/先頃TO/DIE/FORにも加入)を含むフィンランドの5人組のデビュー作です。今作に先駆けてシングルを2枚リリースするなど、所属元のSpinefarmがバンドにかける期待が窺えますが、それに見合うだけの高品質な1枚となりました。

音楽性はジャケットから想像できる通りの、今やフィンランドのお家芸ともいえるメランコリック・メタルで、HIMTO/DIE/FORほどのアクの強さはなく、ENTWINEFOR MY PAIN...(新作はいつ?)などと比較できそうなメインストリーム寄りのスタイルで、どの曲もシングル・カットできそうなほどのキャッチーさが全編を支配しています。1曲目がバックのサウンドのゴージャスさに比べてやけにヴォーカルの線が細く、曲は良いのにこの歌では勿体無いなぁ...と思っていたら、その後ヴォーカルが次第に力強さを増し、最後まで飽きずに聴き通せます。

とりあえず1stとしては十分過ぎるほどの出来で、今後いかにして独自性を打ち出していけるかが鍵となりそうです。しかし、これだけ似たような音のメランコリック・メタル・バンドが増えているのにメタルコアのように叩かれないのは、やっぱりアメリカでまだトレンドになってないから?それとも音が日本人好みだから?
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現在のデス・メタル界で最も新譜のリリースが待ち望まれていたCRYPTOPSYの実に5年ぶりの5作目です。これだけリリースが延び延びになっていたのは当然相次ぐメンバー・チェンジによるところが大きく、今作ではデビュー時のヴォーカリスト、ロード・ワームが復帰するとともに、ギターはアレックス・オウバーンが独りですべてプレイしています。

ロード・ワーム不在時に作られた前2作でブルータル・デスにジャズ的なインタープレイを取り入れ、カオティック・ハードコアにもリンクする超絶技巧サウンドを作り上げたCRYPTOPSYが新作でどのような方向に進むのかが注目でしたが、意外なほどにある意味予想通りのカオティック路線に向かったような感じでした。しかしながら、相変わらず驚嘆の思いしか浮かんでこないフロ・モーニエの激速ブラストを軸とした高度な演奏はカオティック系ならではの「混沌から生まれる美」なんてクソ食らえといわんばかりに、デス・メタルならではの野蛮さ、暴力性に収束していきます。その思いを後押しするのが出戻りロード・ワームのヴォーカル。以前は歌詞の聞き取りが殆ど不可能な超低音デス・ヴォイスが彼を神格化までさせましたが、久々に聴く彼のヴォーカルは以前とは変わり、歌詞はなんとか聞き取れるようになりました。しかし、相変わらずインテリジェンスのカケラもない汚い吐き捨て声と知的な演奏とのミスマッチ感は以前と何ら変わることはありません。

楽曲のさらなる複雑・長尺化によりやや明快さに欠けるところを除けば、やはりCRYPTOPSYは孤高の存在であることを再認識させられる1枚です。
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